「データ」というのは「数値」であって、それが直接モノや、モノの属性(色・カタチなど)を
表現するわけではありません。例えば、色を表すデータは「光」の場合はRGB値で表現されますが
例えば、パントーンの○○番の色、と言えば、R○○〇G○○〇B○○〇(〇〇〇はそれぞれ
0~255の256階調で表現されます)という「データ」で表現されますが、これはsRGB
というカラースペース(色の座標表みたいなものです)の中の話であって、例えば同じRGBの
数値を別のカラースペース(例えばAdobeRGB)上で表現すると、違う色になってしまいます。
(同じ緯度・経度であっても異なる惑星上では、違う地点を指す という感じでしょうか。)
たまにお客さまから、「渡したデータと色が違う!」というご指摘をいただく場合がありますが、
これは実際には「渡したデータを自社のプリンターで紙出力した色と生地の色が違う」という
意味のため、まずお客様がどのようなデータをどのような紙にどのような出力環境(設定)で
出力したのか、確認する必要があります。(が、そんなことはいちいち言ってられませんので、
通常はお客様の出力した紙を「色見本」として、データと一緒に送ってもらうようにしています)
私たちも、お客様からいただいたデータを、会社の紙のプリンターで出力してみて、お客様の
紙出力と比較して、必要であれば、色調整(これはディスプレイ⇔紙出力で調整)の上、生地で
出力する、という手順で進めています。昔は、なかなか距離があって、工数がかかったものですが、
最近はある程度自動で色が合うようにシステム化されているため、最低限の作業で、まずまず
色が合うようになっています。