では、解像度と並んで、もう一つの開発テーマであった「スピード」については
どうでしょうか。デジタルプリントは開発当初から、従来プリント(アナログプリント
=スクリーンプリント)の代替方式の有力候補と考えられていましたが、如何せん
インクジェットヘッドをヨコに動かしながら、生地を順次タテに送ってプリント
していく(会社やご家庭のプリンターと同じです)方式では、ヘッドが行ったり
来たりするのを待って、生地を進める必要があるため(ヘッドが一往復でプリントできる
長さしか一回に進めない)、どうしてもスピードUPには限界がありました。
それでも当初は1分間に1mもプリントできなかったものが、2~3年後には2m
プリントできるようになり、現在では5m(倍速モードだと10m)/分までは
出力できるプリンターが出来ています。
ただし、従来スクリーンプリントですと、フラットタイプで15~20m/分、
ロータリータイプですと30m~/分が普通のプリントスピードですので、
「代替」というには、まだまだモノ足りないレベルでした。
そこで登場したのが、我々も3年前に導入した「シングルパス」方式のプリンターでした。