鳴り物入り!でデビューしたテキスタイル向けのインクジェットプリントでしたが、
やはり最初は思いもよらない壁に突き当たりました。
カベその1)デザイン(図案)があってもそのままプリントできない(汗)
カベその2)すぐにインクヘッドが詰まる。壊れる。(汗汗)
カベその3)色が、ぜんぜん、合わない(涙)
カベその4)なんか、ツブツブしている(涙涙)
カベその5)不良のアラシ、あらし、大嵐(汗汗涙涙)
1)従来のスクリーンプリントは「手描き」の図案(原図と言います)をベースに
そこからトレス(色毎に透明なフィルムに黒でパターンを描きます)を作り
型(スクリーン)に焼き付けて、謄写版の原理で生地にプリントします。
その同じ「原図」を今度はデジタルプリントにそのまま使用しようとすると、
当然「手描き」なので、微妙なズレやごみ、絵の具の剥がれや紙の歪みがあり、
それをスキャン→プリントすれば、欠点が全部そのまま生地に再現されてしまいます。
現在では、プリント用の図案もほとんど全てデザイナーさんがPC上で作るため
最初からデジタルデータなのですが、35年前は今ほどPCも普及しておらず、
図案家さんの描いた手描きの図案をスキャンして→ゴミ取り→曲がり・ズレの微調整
→色調整→出力→微調整→出力→修整→出力、、、、という気の遠くなるような
作業を、当時一式数百万もしたMACで黙々と作業する(しかない)状況でした。
「簡単」「便利」なはずのインクジェットプリントが、全然簡単でも便利でもない。。
衝撃的なスタートでした。。