「顔料デジタル」を「画期的な新技術」というと、繊維業界の
ベテランの皆さんから怒られそうですが、確かに顔料プリントは
昔からありますし、デジタルプリントも30年前からありますので
それを組み合わせただけ、といえばそうなのですが、結果として、
「どんな素材でも」「必要な時に」「必要なだけ」「確かな堅牢度と」
「ソフトな風合いで」「思った色をそのまま綺麗に」染色できるように
なったというのは、十分「画期的」なことだと思います。
思えば、私たち繊維業界、特に染色関連の人たちは、そもそも
素材によって加工場も会社も異なり、ある意味分断されてきたの
ですが、この垣根自体、顔料デジタルの前では、ほとんど意味のない
モノとなるはずです。
恐らく、今回の顔料デジタルを開発した京セラさんも、ここまで
繊維の世界を変革する可能性があるとは、考えていなかった(だって
セラミック業界の人たちですし(笑))と思います。
この瓢箪から生まれた駒が、今後どのように走りまわってくれるのか
楽しみですね。